ウォシュレットを買い替えることになったけれど、
古いものをどう捨てればいいのか分からない ——
そんなときに迷うのが、処分の方法と、取り外しの手順ではないでしょうか。
ウォシュレットは家電リサイクル法の対象外なので、
多くの自治体ではごみとして出すことができます。
ただし取り外すときには注意点があり、
内部に残った水を抜いておかないと、運ぶ途中で水が漏れることがあります。
この記事では、住宅設備メーカーで水まわり商品の開発に携わっていた立場から、
処分方法の選び方、取り外す前の水抜き、付属品の扱いまで解説します。
※「ウォシュレット」はTOTO株式会社、「シャワートイレ」は株式会社LIXILの登録商標です。本記事では便宜上、温水洗浄便座全般を「ウォシュレット」と表記しています。
結論:費用と手間で処分方法を選ぶ
ウォシュレットの処分方法はいくつかあり、かけられる費用と手間によって選び方が変わります。下の表を参考に検討してみてください。
誰にでもおすすめできるのは、自治体のごみとして捨てる方法です。
| 処分方法 | 費用の目安 | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 買替店に 引取ってもらう | 数百円~ (店による) | 少 | 買い替えと取付けを店に頼む人 |
| 自治体のごみで捨てる | 無料~1,000円程度(自治体による) | 中 | 安く手軽に捨てたい人 |
| 買取業者やフリマで売る | 1,000~10,000円程度 での買取(店による) | 多 | 未使用品やまだ新しいものを捨てたい人 |
| 不用品回収業者に頼む | 2,000~6,000円程度(業者による) | 中 | 他の不用品とまとめて処分したい人 |
処分方法ごとの特徴と注意点
処分の方法は主に次の4つです。
・買い替えと取り付けを頼む店に引き取ってもらう
・自治体のごみに出す
・まだ使えるなら買取業者やフリマで売る
・不用品回収業者に頼む
それぞれの特徴と手順を解説します。
買い替えと取り付けを頼む店に引き取ってもらう
買い替えで取り付けを購入店に頼むなら、古いウォシュレットの取り外しと処分も一緒に任せてしまうのがおすすめです。手間が最も少なく、失敗の心配もありません。ただし取り外し工事も依頼することになるため、費用はやや高くなりがちです。
具体的な費用は店によって異なりますが、例えば家電量販店エディオンのホームページ(2026年9月時点)では、「便座の取り付け(取り外し含む) 7,700円~」、「取り外し便座の処分550円」となっています。
ただし、全ての店がウォシュレットの処分に対応している訳ではありません。
取り外し工事はするが外したウォシュレットの処分はできないという店もありますので、事前の確認が必要です。
自治体のごみに出す
買い替えではない場合や、販売店に付け外しの工事だけ頼んで自分で処分する場合は、
自治体のごみに出すのが最も一般的です。
自治体によって分別や料金が異なるので、必ずお住まいの自治体の案内を確認してください。
例えば神戸市のホームページ(2026年9月時点)では、指定袋に入り5kg以下ならば燃えないごみ、それ以外は大型ごみ(300円)となっています。
ウォシュレットをそのままごみに出すのは衛生的ではないので、透明なビニール袋に入れて出すようにしましょう。
まだ使えるなら買取業者やフリマで売る
新品や、正常に動作する新しいものに限られますが、買取を依頼することもできます。
一般的なリサイクルショップでは、衛生面から買い取りを断られることが多いです。ただし「ウォシュレット 買取」で検索すると、対応している業者がいくつか見つかります。
買取費用は1,000~10,000円程度が目安ですが、機種・状態・業者などにより大きく異なります。
業者によってはご自身での清掃や梱包が求められることもあります。
機種や状態によっては買い取ってもらえないこともあります。
また、メルカリなどのフリマアプリでも取引がされているので、出品してみるのもいいでしょう。
不用品回収業者に頼む
以下のようなケースでは、不用品回収業者に処分を依頼するのが良い選択肢になります。
・他の不用品とまとめて処分したい
・取り外しからお任せしたい
ただし、処分費用は自治体のごみに出すよりも高くなることが多いです。
2,000~6,000円程度が目安ですが、一緒に依頼する処分品や業者などによって大きく異なります。
また、無許可の業者による高額請求のトラブルが発生していますので、依頼前に「一般廃棄物収集運搬業許可」の有無や、見積もりの総額を必ず確認しましょう。
取り外しの前にやっておきたい「水抜き」
ウォシュレットは構造上、内部に水が残ります。そのまま外すと、取り外しの最中や運搬中に水が漏れることがあるため、事前に水抜きをしておくのがおすすめです。
必ず行わなければならない手順ではありませんが、やっておくと安心です。
貯湯式は特に水抜きをした方がよい
ウォシュレットの温水の温め方には、以下の2種類があります。
・貯湯式:内蔵されたタンクにあらかじめ温水を貯めておき、ヒーターで常に保温する
・瞬間式:タンクは内臓されておらず、使うときだけヒーターで水を温める
貯湯式は、内蔵タンクに0.6〜0.7Lほどの水が溜まっています。そのため、水漏れが起きたときの被害が大きくなります。

瞬間式はタンクがないため、漏れる水の量は多くありません。ただし流路に水が残るので、こちらも水抜きをしておくと安心です。

貯湯式か瞬間式かは、カタログや取扱説明書で確認できます。
貯湯式のみ必要な水抜き手順と、瞬間式・貯湯式共通で必要な水抜き手順を解説していきます。
貯湯式のみ必要な水抜きの手順
貯湯式のタンクから水抜きする手順の一例を紹介します。
機種ごとに水抜き方法は異なるので、取扱説明書やメーカーのホームページで確認してください。
- 止水栓を閉める
- 水漏れ防止のために必ず行ってください
- 電源プラグを抜く
- 感電防止のために必ず行ってください
- バケツなどを置く
- 次の手順で出てくる水を受け止める容器を、水抜栓の下に置きます
1L以上の容量がある容器を使ってください
- 次の手順で出てくる水を受け止める容器を、水抜栓の下に置きます
- 水抜栓を抜く
- 貯湯式ウォシュレットには、下図のような「水抜栓」がついています。
- 水抜栓はウォシュレットの横または後ろにあります。
ドライバーで回してから引き抜きます。
引き抜くとすぐに水が出てくるので、バケツで受け止めます - ※水抜栓はメーカーや機種によっては水抜栓など名称が異なります。


- 水抜栓を戻す
- 水が出きったら、水抜栓をはめてドライバーで回して締めます
瞬間式・貯湯式共通の水抜き手順
この手順で抜ける水の量は少なめなので必ずしも行う必要はありません。
しかしやっておくと、給水ホースを外すときに漏れる水の量が減るので楽です。余裕があればやっておきましょう。
瞬間式はこの手順だけ行います。貯湯式はタンクの水抜きの後にこの手順を行ってください。
機種ごとの詳しい水抜き方法は取扱説明書やメーカーのホームページで確認してください。
- 止水栓を閉める
- 新しい水が供給されないようにするために行います
- 電源が入っていることを確認する
- 電源プラグが差さり、電源ランプが点いていることを確認してください
- おしり洗浄を行う
- 便座に座って普通におしり洗浄します。ノズルから水が出なくなったら停止し、電源プラグを抜きます。
- ※ 便座に座っておしり洗浄する代わりに、便座を手で押して着座センサーを作動させながらおしり洗浄ボタンを押してもOKです。ノズルから水が出てくるので、容器や手などで受けて便器内に水を落としてください。
また、ノズルそうじ機能が付いていればおしり洗浄の代わりにしてもOKです。
取り外しの手順
水抜きが済んだら、ウォシュレットを便器から取り外していきます。
ウォシュレットの取り外し手順はメーカーや機種ごとに大きく異なります。
詳しい手順は取扱説明書を見るか、機種名で検索して動画などを参照してください。
- 止水栓を閉める
- 水漏れ防止のために必ず行ってください。
- 電源プラグを抜く
- 感電防止のために必ず行ってください。
- 給水ホースを外す
- 給水がホースではなく金属管の場合は、作業の難易度が上がります。慣れていない方は業者への依頼をおすすめします。
- 接続部の外し方はナット式、クリップ式、ノブを押すタイプなどありますので取説をご確認ください。
- 本体を便座から外す
- 便器の下部のナットを緩めてから上に便座を外すタイプ、ボタンを押しながら便座を手前に引き抜いたあとにプレートを外すタイプがあります。取説を確認してください。
- 分岐金具を外す
- 分岐金具は、新しいウォシュレットに付属している新品へ取り替えることがメーカーから案内されています。古い分岐金具は再使用せず、本体と一緒に処分してください。
付属品の捨て方
ウォシュレットと一緒に付属品も処分してもらえるケースもありますが、そうでなかったときの付属品の捨て方を解説します。
- リモコン
- 電池を必ず抜いたうえで、自治体の区分に従って捨ててください。
「燃やさないごみ」または「小型家電」の分別であることが多いです。
- 電池を必ず抜いたうえで、自治体の区分に従って捨ててください。
- 給水ホース
- 自治体の区分に従って捨ててください。
「燃やすごみ」の分別であることが多いです。
- 自治体の区分に従って捨ててください。
- 分岐金具
- 自治体の区分に従って捨ててください。
「燃やさないごみ」または「金属類」の分別であることが多いです。
- 自治体の区分に従って捨ててください。
賃貸の場合はどうするか
賃貸物件では原状回復が原則です。もともと設置されていたウォシュレットを勝手に交換・処分することはできません。より高価なものに交換する場合でも、貸主の許可が必要です。
なお、自分で後付けしたものであれば、自分の所有物として処分できます。判断に迷う場合は、まず管理会社や大家さんに確認してください。
よくある質問
Q. ウォシュレットは家電リサイクル法の対象ですか?
A. 温水洗浄便座は、家電リサイクル法の対象品目(テレビ・エアコン・冷蔵庫・
洗濯機など)には含まれていません。多くの自治体では粗大ごみまたは燃えないごみとして
出せますが、扱いは自治体によって異なります。お住まいの自治体のサイトで
「温水洗浄便座」または「ウォシュレット」を確認してください。
Q. 分解して普通ごみとして出してもいいですか?
A. おすすめしません。内部に電気部品と水が残っており、分解中に破損や
けがをする恐れがあります。また分解しても、自治体の区分上そのまま
普通ごみになるとは限りません。分解せずに、自治体の指示に従って
処分してください。
Q. 取り外しを自分でやるのが不安です。
A. 買い替えであれば、購入店に取り付けと同時に取り外しを依頼するのが
最も確実です。取り外しだけを依頼したい場合も、水道工事業者や
便利屋サービスで対応してもらえます。
Q. 便器ごと交換する場合はどうなりますか?
A. 便器(陶器)は粗大ごみとして扱えない自治体もあり、施工業者が
引き取るのが一般的です。工事を依頼する際に、既存便器の処分が
費用に含まれているか確認してください。
まとめ
ウォシュレットの捨て方について、ポイントをまとめます。
・ウォシュレットは家電リサイクル法の対象外です。多くの自治体で、
燃えないごみまたは粗大ごみとして出せます
・買い替えるなら、購入店に取り外しと処分をまとめて頼むのが最も確実です
・費用を抑えたいなら自治体のごみ、他の不用品もあるなら回収業者、
新しいものなら買取業者と、状況によって適した方法が変わります
・取り外す前に、止水栓を閉め、電源プラグを抜いてください
・貯湯式は内部のタンクに0.6〜0.7Lほどの水が残っています。
水抜栓から水を抜いてから外してください
・瞬間式もタンクはありませんが、流路に水が残ります。
止水栓を閉めてから洗浄を動かすと、残った水を減らせます
・リモコンは電池を抜いてから、自治体の区分に従って処分してください
・賃貸の場合は、勝手に交換・処分せず、まず管理会社や大家さんに確認してください
取り外しの手順は機種によって大きく異なります。
作業の前に、お使いの機種の取扱説明書を確認してください。


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